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カウンセリングで命を救う取り組み

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今日の日記は重い内容&長文になっています。
なので、お時間と心にゆとりのある方以外はスルーしちゃってくださいね(*´∇`*)


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テレビを観ていると、番組と番組の間に、
5分位のミニ番組が流れる時がありますよね。

分かり易いところだと、世界の車窓から、とか。

そういう短い時間の番組で、気になったものがありまして。

「カウンセリングで自殺予防」というテーマでした。
他人事には思えないテーマだったので、じっくり観ました。

12年連続、自殺者が3万人を超えている現状を受けて、
自殺予防に取り組むNPO団体を取り上げたものでした。

その団体では、自殺者は悩みを独りで抱え込んでいる点に着目し、
家族や職場の人には話せないような悩みを話して欲しいという思いで、
経験豊かなカウンセラーを配備し、場所を設けたとのことでした。

自殺という行動の前に、そういう施設の扉を開いて欲しいと訴えていました。

そこまでは観ていて、そんなに違和感は感じなかったんです…。
まぁ自殺まで決意した人はカウンセリングなんて考えもしないとは思いながらも。。。

番組の最後に、最大の課題が待ってました。
その施設でのカンセリングの料金の話しになりました。
初診は、60分で5,000円。
2回目以降は、8,000円~12,000円。

正直な感想は、高い!の一言です。

世間のカウンセリングの相場が、60分で5,000円なのは把握しています。
私自身が過去に、カウンセリング施設に行った時も5,000円でした。
ただそこでは、腫れものに触れるように子供扱いを受けて、
まともに悩みの相談ができるとは期待できなかったので一度きりでしたが。

テレビで取り上げられたNPO団体は、自殺を予防するために、
カウンセリングに取り組んでいるんだ、と熱心に話していたので、
金額が世間の相場並みから相場以上だったのを見て、ガッカリしました。

実際に有能な心理士さんの人件費や、ゆっくり話す場所の賃料、
団体の運営費用など、お金がかかると思います。

国も自殺者の減らない状況は危惧していると報道されています。
でもこれといった取り組みはまだまだこれからのように感じます。

前出のNPO団体のように、積極的に取り組んでいるところに、
偽善団体が出ないよう厳しい条件を設けた上でもいいので、
条件をクリアした、本当に命を救おうとしているところには、
助成金などの公的援助があってもいいのでは、と思うのです。

実際に自殺した人の多くは、心を病んでいることが多いので、
カウンセリングは充分に自殺予防に有効だと思います。

また自殺した人の半数以上、7割位だったかな?
男性が多くをしめています。年齢は中高年が多いです。
その人たちは事業に失敗した人やリストラされた人が多いそうです。
すなわち収入を失い、生活やお金に困り、借金苦で自殺にも繋がります。

そのような人たちに、5,000円のカウンセリング料が払えるでしょうか。
考えるまでもありませんが、払えない人が多いでしょう。
そのような人たちに、施設の扉を開き、心を開いて、と訴えても届きません。

5分ほどの短い番組だったのに、
その後の私の頭の中は違和感や理不尽な想いでいっぱいでした。


私も毎週カウンセリングを受けています。
カウンセリングはどこで受けても基本的には保健適用外です。
そのため、だいたい相場のような料金になってしまいます。

私が通っている医院もカウンセリングは保険適用外ですが、
午前は50分で1,000円、午後は2,000円です。
どう考えても心理士さんの人件費など採算がとれません。
私はこれは院長の熱意だと捉えています。

院長は、私が以前に精神科専門病院に入院した時の主治医でした。
本も執筆したり、遠方からも診て欲しいと患者がくるほど評判のいい先生でした。
私は何も知らずたまたまその先生が主治医になったのですが、
いつ家に帰っているのかと思うほど患者に寄り添う先生でした。

その先生は、過去に救急救命センターにいたことがあるそうです。
もちろん自殺未遂の患者も多くみてきて、救っています。

私が精神科専門病院に入院していた時も、病棟で自殺を図った患者や、
外来の患者が自殺を図って運ばれてきても、救急救命の経験をいかし、
迅速に処置して命を救っていました。

先生は命の現場をみてきたから、救いたい想いが強いのかな~と勝手に思っています。

身体を治しても、心も治さなければ自殺未遂者は、自殺行為を繰り返す人が多いです。
未遂を繰り返すうちに、未遂でなくなったら、、、3万人の中のひとりになります。

心が健康だったら、自殺したいとか、消えてしまいたいとか、本気で考えないでしょう。
自分の存在を否定したり、消したいと思うのはやっぱり心が病んでいるんですよね。

カウンセリングですべての自殺願望者が救えるとは思っていません。
一部の国立病院では、自殺未遂患者のために24時間、精神科医を救急に常駐させたり、
心のケアのためにカウンセラーを、各相談のためにケースワーカーを配備し、
法的窓口として弁護士と提携し、生活相談のために市役所の福祉担当と連携しています。

この国立病院は自殺防止に多方面と手をとって取り組んでいることで、
テレビの特集などでもよく取り上げられています。
簡単にまね出来るものではありませんが、お手本にしてほしいカタチだと思いました。

自殺予防という観点からすると、カウンセリングは歯車のひとつなのかもしれませんね。

ただ、まだまだカウンセリングが受けにくい世の中のような気もします。
うつ病は理解度はあやしいですが、認知度だけは高くなったように思います。
でも、精神科やカウンセリングという言葉には、まだ偏見が強いように感じます。

自殺予防に限らず、心の病の人たちにとっても、
精神科やカウンセリングを受診しやすい世の中になって欲しいと願っています。

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